旅の報告41
オーストラリア・テナントクリーク金環日食観測&旅のレポート
オーストラリア西部から始まりアウトバックを通り、ケアンズの北を抜けて南太平洋に至る2013年5月10日の金環日食。個人旅行でテナントクリークまで遠征されたお客さまから当日の様子をお知らせいただきました。
お陰様で、真ん丸の金環を観測することができました
今回の金環日食、ツアーがいくつか企画されましたが、希望する場所と日程に合うものがなかなかみつからず、昨年の米本土での金環日食同様、ワイルド・ナビゲーションに個人ツアーを組んでいただくこととなりました。
金環日食観測レポート
日食前日の午後に観測予定地付近の下見を行いました。スチュアート・ハイウエイ(R87)から脇道に少し入り、道路傍の木の下に良さそうなポイントを見つけました。テナントクリーク市街から約70km北上した地点です。
当日は朝3時前に宿を出発し、星空のうちに赤道儀を設置しました。はちぶんぎ座の台形も良く見えました。日の出と共に欠け始めますが、なかなか太陽が昇ってきません。遠景の樹木がちょうど影を作っていました。昨日の下見では、そこまではわかりませんでした。やはり前日の同時刻の下見が望ましいと再認識しました。
日の出後、欠け始め
雲から昇る欠けた太陽
雲越しの三日月状の太陽
2本のツノが伸びてきた
日の出直後から日差しは強烈で、観測には最初から日食メガネが必要でした。空気が澄んでいる証拠です。しかし太陽が昇り出して直ぐ、雲の帯の中に入ってしまい、その後、出たり入ったりを繰り返しました。金環が始まる第二接触の10分くらい前になって、ようやく観測が可能な薄雲状態になり、無事に、「まんまる」のリングを観測することができました。
第2接触:ツノがつながる瞬間
第3接触:リングが切れる瞬間
この旅のこと
現地までの旅程は、成田からシドニー経由でアリススプリングスまで空路。利用したカンタス航空では、国際線の機内食が夜朝共にしっかりしていて満足でした。
QF21搭乗機(5/7発)
機内、座席前モニタ
そこからテナントクリークまでレンタカーで片道 500 km 超のドライブの旅となりました。
空港から走り出しただけで、広大な大陸の真ん中という雰囲気の景色が広がりました。アリススプリングスの市街地を抜けると、どこまでも真っ直ぐな道路が果てしなく続いていました。そこを郊外の制限速度130km/hいっぱいまでアクセルを踏み込みます。爽快感がたまりません。
荷物を無事にピックアップ
走り始めて2時間20分
テナントクリークまで313km
しかし30分も走り続けているとさすがに飽きてしまいます。ちょうどその頃になると路肩に休憩所の標識が目立つようになりました。実に良くできています。
とにかく直線道路
WycliffeWellで休息/日没
空港から7時間かかって、夜の9時前に、ようやく当日の宿にたどり着きました。
総走行距離1331.5km、給油量96.45L、GAS代計 A$174.90 という結果でした。レンタカーは韓国車でしたが良く走る車を手配してもらったと思います。カーナビの言語選択では韓中はあるものの日本語が無くそこだけ残念でした。
キャビンの外観(1)
キャビンの外観(2)
宿のキャビン内(1)
宿のキャビン内(2)
今回のテナントクリークの宿は、市街地から北へ 25 km ほど離れた郊外にある「スリーウエイズ・ロードハウス」です。乾燥した大地にあるオアシスのような一軒宿です。部屋に入ると、トイレの方向からガアガアとアヒルの鳴くような声がします。カエルが飛び出してきました。握り拳大の緑色の塊で、ウシガエルの仲間のようでした。また気が付くと、窓には、ヤモリ?が張り付いています。大自然のド真ん中に来たんだ、という実感が湧いてきました。
緑色のカエル。拳大でデカイ!
ヤモリ
夜は満天の星空、南十字星が高く昇り、天の川も良く見えます。今回は日食観測に特化したため、星を撮るための重量があるカメラレンズを置いてきたのが悔やまれます。次回こそ、星空を撮りに再び訪れてみたい場所でした。
観測候補地1/先客あり
観測候補地2
ここに決定。候補地1から脇道を約 200m
機材設置の様子
帰りは運転3日目で広大な大陸のドライブに慣れたこともあり、休息込み6時間で走り切ることができました。
走り出して1時間40分
アリススプリングスまで392km
100km/h 制限開始。減速の予告板
とにかく平原
アリススプリングスのホテル
ガン鉄道の昔の車両
空港到着
まだまだ話は尽きませんが、旅の概要ということで報告とさせていただきます。
今回も大変お世話になりありがとうございました。
赤い大地
窓から見えた富士山/帰国
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