旅の報告38/極東ロシア・ビキン川流域
タイガの森とハバロフスク滞在8日間(その2)
極東ロシアに広がるタイガの森は世界最大の森林地帯です。今回はお客さまの希望で特別ツアーを設定して 2012年の10/1の出発で出かけました。タイガの森に暮すウデヘの人たちの村にホームステイしたり、森とともに生きるウデヘ猟師達の案内でビキン川を遡って、タイガの森でキャンプを楽しんだ旅の後半のお話です。
ハバロフスクのスーパーなどで嗜好品の買い出しをしてから、今回は村から出迎えに来てくれた人たちの車に分乗して出発。途中までは快適な舗装道路を進み、最後の1時間半ほどは未舗装の道を走ります。昼食をとったり休憩をいれながら6時間ほどのドライブでした。
夕方、今も狩猟をメインとする北方系少数民族ウデヘの人たちの村、クラースヌィ・ヤール村に到着。さっそくホームステイ先の各家庭にお邪魔します。宿泊施設のない村ではホームステイが基本ですが、お母さんの温かい出迎えにホッとします。
クラースヌィ・ヤール村は、人口650人ほどの小さな村ですが立派な博物館があります。今回は民族衣装を着させていただき、記念撮影も撮らせていただきました。
博物館の2階には工房があり、ウデヘ人の伝統工芸品を作製していて主におみやげとして販売しています。彼らの貴重な現金収入でもあります。
この旅のハイライトでもある、2泊3日のタイガの森のキャンプに出発です。村の猟師達とともにビキン川を遡り、上流の猟師小屋を目指します。
ビキン川のほとりにある猟師小屋に到着。このエリアはウリマと呼ばれています。キャビン(小屋)の中にはペチカ(薪ストーブ)もあり、温かく快適に過ごせます。私たちと同行してくれた村のお母さん、アンナさんは毎回おいしい食事を作ってくれました。
森の中には快適なダイニングもあります。森に来る皆さんが快適に過ごせるように、ウデヘの猟師の人たちがコツコツと作り上げてきたそうです。当初、天気が悪かったので森には行かずにますは釣りに出かけたところ、お客さんが次々と大物をゲット!ビキン川の豊かさを実感。勿論、皆でおいしくいただきました。
天気が回復してきたので、ランチの後はタイガの森歩きに出発。同行してくれた猟師とコーディネーターの野口さん(タイガの森フォーラム)の説明を聞きながら森の散策を楽しみました。
しばらくタイガの森を歩いていくと、展望が開ける場所に到着。そこにはウリマの絶景が待っていました。色づいたタイガの森が太陽の光に照らされて、とても美しい景色でした。
このツアーのメインテーマはタイガの森ですが、 同時に森と共に生きるウデヘの人々とのふれあいも大切な要素です。初めて会った人なのに、どこか懐かしい気分になるのは、ウデヘの人たちの容姿が日本人と似ていることに加え、彼らの持っている温かい気持ちが大きく影響しているような気がします。8日間の短い旅でしたが、最終日の機内では満ち足りた気持ちで帰路につきました。(2012年10月)
村を訪ねる前に過ごしたハバロフスクの町と近郊のレポートはこちら
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