旅の報告(2018年9月)by ワイルドナビ・スタッフ
カナダ・ユーコン川/カナディアンカヌー・ツーリング8日間
カナダからアラスカまで、約3,000 km を流れる大河、ユーコン川。そのユーコン川の内、今回は、カナダのホワイトホース近郊のレイク・ラバージュ北端から、リトルサーモンまでの160 km をカヌーで下りました。
10年ぶりでユーコン川を旅したカヌーツアーのレポートです。
(ワイルド・ナビゲーション/福山)
旅の報告
旅の始まりはユーコンの玄関口、ホワイトホースから
初日はゴールドラッシュの面影が残る町で、食料など、ツーリングに必要なものの買い出しなどをしながら準備を進めます。
ホワイトホースのカヌーショップでレンタルギヤ(道具)をピックアップ
翌朝、カヌーショップの車でレイク・ラバージュ南端へ移動。ボートにカヌーとギアを積み替えスタート地点のロウワ-・ラバージュへ。
ボートを操縦してくれたドライバーのクリスさんはホワイトホース出身。夏のシーズン以外はニューヨークのミシェラン星付きレストランでシェフをしているそうです。
この日は波もなく、ボートは穏やかな湖面を進み小1時間で到着。荷物を降ろした後、しばしランチ休憩。
林の中には、ひっそりとゴールドラッシュ時代の面影がありました。
今回のユーコン川のツーリングは、カナディアンカヌーとカヤックのミックスでのツーリング。
初心者の方へのレクチャーの後、食材など荷物を積み込んで出発。私自身10年ぶりとなるユーコンの川旅がいよいよ始まります。
カーブを曲がる毎に開ける景色との出会いに感動。ユーコンの特徴でもある大きなバンク(崖)には無数のイワツバメの巣がありました。
直前まで雨が少なかったようで、川の流れはとても澄んでいます。
初日の肩慣らしも終わり、慣れてきた頃に上陸。スカウティング(偵察)してみると快適そうなテン場(キャンプサイト)もあり、相談の結果、今夜の幕営地に決定。
テーブル、かまど、薪まで揃っている快適なキャンプサイトでした。
キャンプ地ではお気に入りの場所を見つけてテントを設営。ユーコンを眺めることができる一等地は人気です。
キャンプサイト
グレイリング(マスの仲間)がヒット
静かなユーコンの夕暮れ
キャンプの楽しみ、焚き火
翌朝、寝坊してテントから出てみると川霧が立ちこめ、幻想的な風景が拡がっていました。
熱いコーヒーと朝食を楽しんだ後、荷造りして出発。毎日、移動しながら違ったキャンプ地にテントを張れるのもカヌー・ツーリングの醍醐味です。
途中のテスリン川との合流地点、フートアリンクァでは座礁した蒸気船の朽ち果てた姿にゴールドラッシュの栄華を感じつつ、川旅は続きます。
この日のキャンプはビッグサーモン・ビレッジ。ゴールドラッシュの時代に交易所があった場所で、今なお数軒のキャビンが残っています。
古いログキャビン
夕食のステーキ
ユーコン川は世界中の人たちの憧れの川。各国からパドラーがやって来ます。写真はハンガリーから来た2人組。
ドイツからのグループは愛犬も一緒に下っていました。
途中、気持ちの良い川原はランチタイムにうってつけ。
白頭ワシとの出会い
日没は夜の9時頃です
現在は無人になってしまったリトルサーモン・ビレッジでゴール。今は夏の別荘に来る人やお祭りの時に人が集まるだけになってしまったそうです。
迎えのバンにカヌーとギヤを積み込んでホワイトホースへ。
途中、シーニックポイントからのユーコン川の眺め。原野の暮らしの余韻を感じつつ、文明社会に戻ります。
今回、久しぶりのユーコン川再訪となりましたが、あらためてカヌーツーリングの楽しさを実感できる良い川だと感じました。
9月に入ると賑わいも一段落。朝晩は冷え込んできますが、運が良ければ夜空に輝くオーロラを見られるチャンスもあります。
(途中のキャンプで一緒になった単独行の方の情報では、4日目の夜にオーロラが出たらしいのですが、私達は全員、寝ていて見られませんでした)
ツアーでは途中、難所もない区間をツーリングするので、カヌー初心者の方はもちろん、パドリング上級者の方でも楽しめるポテンシャルを持ったユーコン川では素晴らしい川旅をお楽しみいただけると思います。
ワイルド・ナビゲーション/福山
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〇 ツアー情報
カナダ
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