Column 24
安藤正康さんのアラスカの話 6/キングサーモンの個体数が激減
8/8付の読売新聞に THE WALL STREET JOURNAL の記事として以下の訳文が出ていました。
(以下、転載)
米アラスカ州でキングサーモンの個体数が激減し、観光に頼る州経済に影響が広がっている。
スポーツ・フィッシングは州に年間14億ドル(約1,100 億円)の観光収入をもたらし、体長約1.5 m、体重は 60 kg 近くにもなるキングサーモンは人気が高い。だが、産卵で海から川に遡上するサケが州全体で減った。ショーン・パーネル州知事は先月、米政府に漁業の非常事態宣言を要請し、「州経済の危機」と話す。
州南部を流れるキーナイ川に今夏遡上したキングサーモンは約 11,300 匹と昨年比で 73 % も減り、2005年と比べて10分の1になった。州は7 月、初めて同川での釣りを禁じ、観光ガイドや釣り船の乗務員など数百人が職を奪われた。
原因は不明だ。アラスカ沖の海水温の低下で、餌の小魚が減った可能性を指摘する専門家もいる。問題は急減が一時的かどうかだ。アラスカのサケは周期的に増減を繰り返してきたが、漁場閉鎖などの例はない。全米のキングサーモンの40%はアラスカが占め、漁獲減は家計を直撃する恐れもある。幸い紅ザケの漁獲量は多いが、キングサーモンの不足分は補えていない。
(本紙提携、8月4日掲載)ウォール街から
(転載終了)
この記事通り、今年のキングサーモンは最悪です。
特にキナイ川ではガイド付きフィッシングはキングとシルバーだけなので、レッドがいくら釣れてもフィッシング・ガイドたちは青息吐息でした。その代わりレッドの数は昨年は史上最高、今年もかなりの数が遡上して来ています。
私は昨年の3・11の地震で海底に大きな地殻変動が起きて、海流の流れが変わり、シャケが道に迷ってしまった可能性もあるのではないかなどと考えていますが、シャケの事自体がまだあまり分かっていないのですから、その原因を突き止められる科学者はおそらく存在しないでしょう。
いずれにしても今年のアラスカ産キングサーモンは、かなり貴重だということになります。
(アラスカの達人/安藤 正康)
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