旅の報告24/USAアラスカ
キャンプ・デナリ滞在
デナリ最奥のカンティシュナ地区に初めて建てられた歴史あるロッジ「キャンプ・デナリ」は、そのストーリーと立地に魅せられた世界各国からのお客さんでいつも予約が混みあいます。
そんなキャンプ・デナリに、2011年7月にご夫婦で出かけたお客さまからレポートをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
デナリ国立公園の5日間 ●
1日目●
アラスカ鉄道デナリ公園入り口駅よりバスで142 km の一本道、パークロードを進む。あいにくの雨の中、遠くにムース,カリブー,ドールシープなどを見ながら進むうち雨が霙になりやがて雪になった。最初に大きく見えたのはグリズリーベア。お花畑で遊ぶ様子は熊のプーサンのよう。カリブーは雪の中静かに草を食んでいた。
やがて狼、赤狐、雷鳥などが次々に現れバスの前を悠然と通り過ぎてゆく。途中川岸でピクニック形式の夕食を取り9時過ぎに宿泊地キャンプデナリに到着。薪ストーブで暖を取りまだ明るい内に就寝。
2日目●
朝食の後キャンプデナリ主催のハイキングに参加。永久凍土の上のわずかな表土に生育する植物にはハーブが多くかき分けるとどこでもよい香りがする。ワンダーレイク周辺まで出かけ高山植物の撮影をした。マッキンリーは雲の上からわずかに頂上をのぞかせその大きさを感じさせていた。
夕食の後、天候が回復したので急きょセスナでマッキンリーの上空を飛ぶことになった。キャンプデナリから車で10分ほどのところにある小さな飛行場から6人乗りのセスナに乗り込みフライト。上空から見るマッキンリーは全山白銀に覆われ切り立った岸壁、氷河の源流、夕日に青く沈む氷壁と想像を超えた迫力で迫ってきて、一時間ほどのフライト中シャッターを切り続けた。
ロッジに帰って10時過ぎ。白夜のため、まだマッキンリーは夕日に輝いているのでテラスでワインを飲みながら白夜を楽しむ。マッキンリーの頂から夕日が消えたのは11時40分ころ。最も暗くなる2時頃でも山の緑が認識できるくらいの明るさだった。
3日目●
3時30分、目覚めるとマッキンリーは全山朝日に輝いていた。今日は快晴。レストランでの朝食の後、弁当を用意し妻と二人でハイキングに行くことにした。
TAIGA TRAILは、キャンプデナリの裏山に上るコースでおよそ3時間と書いてあったがゆっくりと5時間かけて歩いた。
ワンダーレイクのかなたにマッキンリーを主峰とするアラスカ山脈が白銀の峰を連ねて全貌を現し沢山の高山植物が鮮やかに咲き競い、一日で歩くのはもったいないようなコースだった。
4日目●
今日も快晴、キャンプデナリ主催の野鳥観察ハイキングに参加。
キャンプデナリ周辺には澄んだ水をたたえた池が無数に存在して野鳥の楽園になっている。まずワンダーレイクに行き、鏡のような水面に姿を落とすマッキンリーとそれに連なるアラスカ山脈を撮影。お弁当の時間を挟んで沢山の野鳥を観察した。
5日目●
キャンプデナリ最終日。朝食の後、荷物をまとめバスに乗り込む。4日間食事やハイキングを共にしたアメリカの人たちとはすっかり仲良くなり日本から来た私たち夫婦に何かと気を使ってくれる。
帰りは来た道をまた引き返すのだがまた沢山の動物たちと会うことができた。カリブーの大移動、マーモット、マーモットを追いかけるグリズリーベア、崖の上で休むドールシープ、カリブーを捕らえた狼の食事等々、デナリ公園を締めくくるにふさわしい一日だった。
おまけ●
アンカレッジで日本への帰国前日に予定していた氷河クルージングがエンジンの故障で中止になり、急きょ氷河フライトを入れてもらった。
アンカレッジ空港の近くの事務所に行ってみると、なんとフロートのついた水上飛行機が待っていた。やはりパイロットを入れて6人乗りのセスナで車にでも乗るように飛び立つ。
氷河は最下流になると表面は黒く変色していたが口をあけたクレパスの中はブルーの光で満ちていた。大河を思わせる氷河は運んできた堆積物で堤を作り氷河湖ができており飛行機はその中に着水してじっくり氷河の端を観察できた。
おまけにしてはエキサイティングな経験をさせてもらった。
2011年6〜9月発●
USAアラスカ/キャンプ・デナリ滞在7日間
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このレポートをお送りいただいた方のブログ●
陣馬一ノ尾四季便り
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